「日本人にも使えるやさしい日本語研修」(羽曳野市社会福祉協議会)

 

 2026年3月9日(月)、羽曳野市社会福祉協議会主催のやさしい日本語研修をLIC羽曳野で開催しました。

参加者は介護・保育・障がい福祉関係の方々(20名以上)で、やさしい日本語に関する研修は初めてという方がほとんどでした。                   

                                      (講師:福田、アシスタント:松村)

 

 やさしい日本語は外国人との円滑なコミュニケーションを第一に考えて作られたものですが、今回はタイトルにもあるように

「日本人にも使える」やさしい日本語です。やさしい日本語は外国人だけでなく、子ども・高齢者・障がいのある方々、

そして一般の日本人同士でも有効であると言われます。とはいえ、外国人を対象とした場合と全く同じではありません。

研修会ではこの点も念頭におきながら、主に日本人に使うことを想定したやさしい日本語研修を行いました。

 

 

 前半は基本的にはいつもと同じ、やさしい日本語の基礎と練習。

やさしい日本語のコツである「は・さ・み・です」(「はっきりいう」・「さいごまでいう」・「みじかくいう」・「です・ますでいう」)を学びます。この点は、やさしい日本語を日本人に使う場合も共通です。ただ、外国人に使う場合と少し理由が異なるところも

あります。例えば、最後の「です・ますでいう」は、外国人が「です・ます」を中心に勉強することと関係します。特に初級の

学習者は、主に「です・ます」の形で学習するため、「です・ます」を使う方が理解が容易です。

 しかし、日本人の場合はそうした理由ではありません。日本人が普通に話すと、相手への配慮や敬語などが混在し、一文が

長く複雑になりがちです。ところが、「です・ます」を意識して話すと、短くシンプルな日本語になります。

つまり、日本人に使う場合は、適度な日本語にするため、「です・ます」を意識するのです。

 

 

 やさしい日本語の基礎を学んだ後は、それを応用した練習問題に挑戦しました。

やさしい日本語は初めてという方が大半で、最初はみなさん頭を悩ましていました。しかし、周りの方とアイデアを出し合い、

それを集大成しながら一つの解答を導き出していました。中には、私の解答例よりもさらにやさしい日本語に辿り着いた方も

います。

 

 

 

  

 後半はグループワークで課題に挑戦。その一つとして、やさしい日本語でよく出題される「私には医者をしている兄がいます」の

言い換えにもトライしました。

やさしい日本語のコツである「みじかくいう」を意識して一文を短くすると、「私には兄がいます。私の兄は医者です。」と

短い二文で表すことができます。これですでにやさしい日本語になっているわけですが、これよりもさらにやさしい日本語が

あることをご存じでしょうか?今回、多くのグループがその解答を発表してくれました。

 

「私の兄は医者です。」

 

これが最も短くシンプルな言い換えです。確かに、長い文を区切ることはやさしい日本語の基本です。しかし、そうした形式的な処理だけでなく、情報をもう一度頭の中で整理してみると、思いがけないやさしい日本語に出会うことがあります。やさしい日本語のコツを意識しつつも、もう一度自分の頭で考えてみることが大切ですね。

 今回は日本人を意識したやさしい日本語でしたが、参加者からのアンケートでは、外国人とのコミュニケーションにお困りの方も多く見受けられました。

 次回はぜひ、外国人を対象としたやさしい日本語研修会でお会いしたいと思います。             (記:福田)