介護現場のやさしい日本語


桜開花の便りが届いた3月15日、大阪から、まだ雪の残る北海道の皆様に向けて
やさしい日本語のリモート講座をいたしました。
講師は老邑、アシスタントは岸本が務めました。


ご依頼くださったのは北海道光生舎様。
600人の職員がおられる社会福祉法人です。
zoomミーティングを使用して、札幌、赤平、百戸、歌志内の4地区の会場から
150人の職員の方々に受講いただきました。
これはチームやさしい日本語の講座としては、最大人数のリモート講座となりました。


いつもは、外国人とのやりとりをテーマとする“やさしい日本語講座ですが
今回は施設の介護職の方々を対象に、バリアフリーの言葉としての“やさしい日本語講座


まずは、やさしい日本語とは何かを知っていただき、外国人と高齢者・障がい者
軽度認知症の方に共通する「コミュニケーションを難しくする要因」を説明。

施設の入所者はもちろん、今後増える外国人介護人材、高齢化する入所者の家族など
光生舎の皆さんは、やさしい日本語を活かす場面が多いとお話ししました。


後半は各会場のリーダーを中心にワークショップ。

職員の方々は普段から相手に合わせてコミュニケーションされている経験から
言い換えも様々な工夫で挑んでくださいました。

 

はさみの法則は外国人にも高齢者にも共通する言い換えのコツですが
オノマトペや方言の使用は両者で一様ではありませんとの説明に
大きく頷いてくださったのが印象的でした。


最後にそれぞれの会場から
「我々が昔の人が書いた文書を読んでわからないことを考えると
先々まで残る文書はやさしい日本語にした方が未来の人にわかりやすいと思った」
「子どもに説明するときも有効だと感じた」
「目から鱗、これから仕事に活かしたい」等、講師陣もハッとするような
ありがたい感想を頂戴しました。
やさしい日本語の底力を改めて感じる講座となりました。


(記 老邑)