今年も和束町へ行きました!-後編ー


3日目はいよいよ最終日。テーマは「AI翻訳機の活用」
すべての人に「やさしい日本語」が通じるといいのですが、まったく日本語を
理解できない人にはやはり翻訳機に頼らざるを得ない時もあります。

 そこで最終日は2日間練習した「ハサミの法則」を使ってやさしい日本語を
使ってAI翻訳機を試すことにしました。


今回のセミナーの参加者は海外からの学生受け入れの経験が豊富な農家の皆さんです。
翻訳機も皆さん使ったことがありましたが、「本当に正しく伝わっているのか心配」と
セミナーが始まる前はお話しされていました。
 
当日は自宅から持ってきた「ポケトーク」か、国立研究開発法人 情報通信研究機構が
作った無料アプリ「VoiceTra」のいずれかを使って言い換え練習をしました。


AI翻訳機も日々進歩しており、かなり翻訳能力もアップしています。
それでもなかなか訳すのが難しい文も残念ながらたくさんあります。
そこで今回は、翻訳が難しそうな
①方言で言ってみる。
②擬態語(オノマトペ)を入れてみる。
③季節のことばや地域限定の固有名を使ってみる
といった練習問題を試してみました。みなさんそれは一生懸命取り組まれました。


結果、一番AI翻訳機が苦手だった問題は「傷んでるから食べたらあかん」という文でした。
変換一度目は何とも変な文になりました。そこでみなさん早速やさしい日本語に言い換えて
再度試します。
するとご年配の女性が「古いので食べないでください」と見事にやさしい日本語に言い換えて
ポケトークに言ったところ完璧に変換できました!お母さんお見事!!
あちらこちらからも「うまくできた!」との声があがりました。


最後は皆さんから「3日間とても楽しかったです。早く外国の学生さんに
戻ってきてほしい。やさしい日本語を試したい!」との感想もいただきました。


和束町の農家の皆さんは今まで言葉で不自由をしながらも、心からのおもてなしの
気持で海外の学生さんを受け入れてこられました。
これからは「やさしい日本語」を使ってさらに思い出に残るおもてなしをされるに
違いないと確信しました。

 

すばらしい出会いに感謝の気持ちでいっぱいです。
3日間ありがとうございました。
(記 岸本)